亜鉛と症状発現|「生命と微量元素」講座<荒川泰昭>

「生命と微量元素」講座
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亜鉛と症状発現
亜鉛と症状発現
亜鉛供給の領域では、亜鉛の生理的量の異常が直接量依存的に亜鉛の生理機能の異常を誘発し症状発現に繋がる場合と、亜鉛の生理的量の異常が他元素のホメオスタシスや元素間バランス(相互作用)を攪乱して特定元素の蓄積を誘発し、その特定元素が間接的に症状を発現させる場合とがある。例えば、免疫系では亜鉛欠乏により胸腺リンパ球におけるカルシウムの過剰蓄積が見られ、脳神経系ではアルツハイマーの併発症状に関与の嗅覚や記憶において、嗅球におけるカルシウムの過剰蓄積や海馬における遷移元素(鉄や銅)の過剰蓄積が見られ、これら過剰蓄積によりアポトシスやネクロシスなどの細胞死が誘導される。
一方、亜鉛関与の症状発現には、亜鉛受容の領域もあり、亜鉛作用部位の受容環境の悪化が亜鉛ホメオスタシスの攪乱を誘発し、亜鉛の生理機能の異常から症状の発現や憎悪に繋がる場合がある。例えば、膵臓機能の異常が亜鉛のホメオスタシスの攪乱を誘発し、これがNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)に見られるように、さらなる症状の発現や憎悪を進展させる要因となるが如くである。

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